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【Instructor Spotlight】滋賀県 飯田温美さん

更新日:2022年3月9日


ZONEで学び、インストラクターとして活動されている方をご紹介!


今日は、現役の麻酔科医として、そしてストットピラティスインストラクターとして活躍されている飯田温美さん

長年、リハビリの現場の最前線で活躍される医師だからこそ感じるピラティスエクササイズの活用、現在の飯田さんの活動を基に考えていらっしゃる信念についてお聞きしました。


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【ZONE】

飯田さん、インタビューお願いします。

今日はコース受講後にお時間いただきありがとうございます。


【飯田さん】

いえいえ、こちらこそよろしくお願いします。



【ZONE】

飯田さんの現在のお仕事は、医師とピラティスインストラクターとお聞きしているのですが。


【飯田さん】

はい、週4日は麻酔科医として病院勤務をし、週3日はピラティスインストラクターとしてグループやプライベート、オンラインレッスンをしています。

※飯田さんの経歴はこちらから


【ZONE】

すごいハードワークですね。でも、飯田さんのパワフルな感じも浮かんできますね。

飯田さんが医師、そしてピラティスインストラクターを目指したいきさつ、教えてください。


【飯田さん】

小さいころから科学にすごく興味があって、雑誌のニュートンなんかを読んだり・・・、そのころヒトの遺伝子が、らせん状になっていることが解明された、みたいな記事を見た記憶があります。


あと、すごく身体が弱くてすぐ熱が出て病院に行く、みたいな子供だったんですけど、その病院の施設が素敵で、なぜかそこの消毒液のにおいが好きだったというか、手に包帯まくこととかにも興味あって。


子供たちが夢見る遊園地のような作り物の場所より、病院って現実感があって、そっちのほうが私は面白いな、と感じるような子供だったんです。


【ZONE】

飯田さんの子供のころの興味が、そのまま医師への道につながったんですね。


【飯田さん】

医師になって、ペインクリニックで痛みを抱える患者様に、何か良い運動療法がないかと模索している時に、ピラティスのことを知りました。海外では当たり前のようにリハビリの現場には「ピラティス」が導入されていたので、自然とピラティスを勉強したい、と思うようになりました。

特にリハビリテーションの現場で使えるピラティスを学べる「リハビリテーションコース」を受けたい、そしてそれを活用したい、と考えていたので、いま受講しているコースは本当に面白いです。


リハビリテーションコース開催がなかった間に、健常者向けのコースで2007年ですか、MRCCBの資格を取得しました。

※MRCCB→マット・リフォーマー・キャデラック、チェア、バレルの認定資格


でも病院で、特に慢性的な症状の患者様には、マットの初級の一番最初に出てくる「アブプレップ」もできないという方にたくさん出会ってきたので、リハビリテーションコース開催が決まった時は、本当にうれしかったです。


リハビリテーションのコースでは、たくさんのエクササイズのバリエーション(モディフィケーション)や臨床で細かいアプローチ方法、ケーススタディなど、多岐にわたる内容が学べたので、本来の目標がかなえられたな、と感じています。

【ZONE】

実際のリハビリの現場とピラティスの普及、ってどんな感じなんですか。


【飯田さん】

思っているのは、運動療法の分野でのピラティスの普及は、おそらく約50年ほど海外に後れを取っているかもしれませんが、その分、伸び代もすごくあると思います。


ピラティスを知らない医師も多いですし、知っていても医師がリハビリの現場で実際に行うということはほとんどないのではないでしょうか?


医師が忙しすぎたり、役割が細分化され過ぎていて・・・。診断や手術は医師がするけれど、リハビリは完全に理学療法士に任せてしまわざるおえない、というのが現状です。

リハビリの運動指導系の勉強会に参加したり、そういう資格を持っているドクターでも、リハビリ現場でのそれらを活用しての治療行為は医師の仕事ではない、そう思っている人もいます。


私はそうではなくて、自分で責任もって患者様を診たいという気持ちで実践しています。

あるペインクリニックの学会で、慢性疼痛の方へのピラティスの活用をビデオ映像も活用して発表したことがあったんですが、内容というよりも、「こういったことを誰がやるのか」とか点数の問題とか、そんなことばかりになってしまって。


病院や医師の治療って「こうじゃないといけない、っていうのはない!」って本当、声を大にしていいたかったですね。


【ZONE】

日本の病院でのリハビリの現状、医師の仕事内容などの問題も感じながら、飯田さんは医師の仕事とピラティスインストラクターとしての仕事をされているんですね。


【飯田さん】

私は医師でもあるので、「医療行為としてのピラティス」を啓蒙したいと思っているんです。

2020年にピラティスのホームスタジオを開設したのも、そんな想いからでした。


滋賀県、大津市にある「Dorys Pilates Private Studio」

こちらは完全予約制のプライベートのみ、希望があれば英語のセッションもされています。

その他、医療介護の分野で活躍する株式会社ALTURAのアドバイザーとしても活動中。


また、今年11月から、国内外のインストラクターが経歴や団体の垣根を越えて集まったオンラインピラティスのサービス「Freedom of PILATES」のメンバーとして、定期的にクラスを担当されています。



【ZONE】

インストラクターとして飯田さんが担当されているピラティスをされているお客様、どんな方がいらっしゃいますか。


【飯田さん】

プライベートでは、治療の一環としてピラティスを取り入れている方が多いです。

リハビリ後にどういう運動をしたらいいか不安な方、スポーツクラブなどの施設では自分がどんな運動がいいのかわからない方、身体の使い方を学びたいという方などです。


私の場合、自分でもできるようになったら、私の役目はとりあえず一旦終了したと思っています。

お客様が、いつまでも指導してもらうという受け身的なスタイルではなく、いったん自分の頭で学んで習得出来たら、あとは日常生活やスポーツの中で、それを自信をもって実践していけるような関わりを心がけています。


世の中の問題は「教育」で解決できる、そう思っています。


なんか、日本はどこか他力本願な考え方があるように感じることが多くあります。

自分の病気の治療のことなのに「ほかの人はどうしていますか?」とか質問されたりするんですけど、「自分の病気の治療のことなので、自分で考えて決めてほしい!」って思う時がしばしばあります。


自分のことなんだから、自分で考えて、自分が責任をもって、自分の身体で自分の人生を歩んでほしい、そのために私はピラティスで身体の使い方を教えている、私のセッションはいわば「教育の場」だとも思っているんです。

自分の身体の使い方を自分で知って、自分でメンテナンスしていけるようになれば、ゆくゆくは医療費の削減にまでつなげていけるんじゃないか、社会の問題まで解決につなげられるんじゃないかな、って。


【ZONE】

そうですね、以前に医療の現場で働く方とお話しした時にも、患者様が「治してください」で来るのではなくて、自分の日頃の生活も見直してほしい、ってお話し、されていました。


ピラティスは、自分の身体を勉強する、と考えたら、セッションは教育の場になりますね。


実際の患者様、お客様にピラティスをセッションされて、こんな効果があったみたいな具体的な症例、ありますか。


【飯田さん】

詳しい症状は言えませんが、慢性膵炎の方のお身体を診た時に、左の胸郭がつぶれていたんですけど、ピラティスで呼吸を意識してピラティスエクササイズをしてもらったところ、よくあった発作が止まった、ということがありました。

ピラティスを行うことで、筋膜への刺激や血流が良くなって身体が変わったからだと思っています。


突然ですけど、医学が発展した起源って何だと思いますか?

昔は感染症や怪我で人が死んでしまう、イコール国の労働力が減ってしまうということから、医学って発展してきたんですよ。

近年は救急医療はめざましい発展をしていますが、慢性疾患の方への医療ってどうでしょうか。

慢性的な痛みを、手術や治療だけですべて解決することはできないです。


麻酔医もピラティスインストラクターも「患者様、お客様の痛みを和らげる」ことにアプローチできるので、私としてはどちらも同じなんですよね。


<飯田さんのクラスはスポーツクラブやバレエ、フラダンス教室でも好評!>


【飯田さん】

一般的にピラティスって時間もかかって、お金も高いイメージがあるようにも思います。

中には「地味にしんどいエクササイズ」「なんかよくわからない」みたいにおっしゃる方もおられますが、そんなこと全然ないですよ。


昨年からの自粛生活で姿勢の悪い方、運動の機会が減って体重が増えた方なんか、大勢いらっしゃいます。

金銭的にも厳しい、自分のための時間を取ることができない、そんな方たちのために、ピラティスを通じて自分を見つめる、そんな時間を持ってほしい、ピラティスはもっと身近なものなんです。


週1回ですが、対面でスポーツクラブでピラティスのグループクラスも担当していて、そこでは「ピラティスって何なん?」という方にピラティスを知ってもらおうと思ってやっています。

そこではピラティスファンが増えて、腰痛や肩こりが改善された、ピラティスのイメージが変わった、といったお声をいただいて、本当にうれしいですね。


あと、Zoomを使った無料のピラティスレッスンも配信していて、もうすぐ100回になるんです。


【ZONE】

無料でレッスン配信を100回・・・、すごいですね。


【飯田さん】

参加者も1回のレッスンで30名ほどに増えていて、これも力を入れている活動の一つでもあります。

無料ですが、質の高いものを提供できるように考えてやっています。タダだからそれなりの、とは思ってほしくないんです。無料だからこそ、いいものを!と思ってやってます。


こちらのレッスンでは、ストットピラティスの5原則とか、「なぜ」というところをしっかり説明するようにしています。

こちらも参加頂いた方からは、身体の変化を感じた方、疲れにくくなったとか、よく眠れるようになった、週1回の参加でも身体が整った、という感想をいただいています。


自分の身体にいいもの、変化を感じたてくださった方は、続けて下さるんですよね。

わかったから終わり、ではなく、継続することも大事なんだということを教えてもらった感じがします。


【ZONE】

飯田さんのご紹介で、ピラティスインストラクター養成コースにお申込みされた方もいらっしゃいますよね。


【飯田さん】

そうなんです、本格的に勉強を始める人が増えてくれるのはとてもうれしいですね。

いろんな形でもっと質のいい、本物のピラティスを知ってもらって、それが広がってほしいと思っています。


<滋賀といえば比叡山延暦寺!お寺もピラティス教室に!>


<滋賀といえば琵琶湖!パドリング愛好家にもピラティスの良さを体感いただいています!>


【ZONE】

飯田さんの今後の展望、教えてください。


【飯田さん】

先日、息子に「自分のVision」と「Mission」が何なのか、という宿題を出されたので、考えてみたんです。


私にとってのVisionは、

「人生100年時代において、すべての人が最後まで自分の心と身体に責任をもって生き抜ける世の中をつくる」

Missonは、

「Pilatesを通して、人々が健康的なライフスタイルを習慣化するためのモチベーションとコミュニティ提供をし続ける」

っていうことにたどり着いたんです。


もちろん私自身もPilatesの探求を続けて、スタジオの理念でもある「Make Your Body to Move」のシンボルになれるよう、これからも努力し続けます。


自分の人生、自分が主人公じゃないですか。

皆さんにも、主人公としての自分の人生を歩むためにも、自分の身体に責任をもってほしいと思っています。


【ZONE】

とっても素敵な言葉ですね。

ZONEも飯田さんと一緒に、もっとピラティスで元気に人生を歩みたいと共感していただけるコミュニティを広げたいですね。


<親子ピラティスでの1枚、ピラティスを通じて笑顔がいっぱい広がってほしいですね!>


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ZONE アカデミーで学び、その知識と経験を活かして活躍されている方が世界各国、日本各地にいらっしゃいます! 今後も卒業生の活動報告をZONEブログで紹介していきます。

お楽しみに!


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※卒業生の皆様にお願いします※


ZONE アカデミーは、2020年現在約2, 500名以上のインストラクターを輩出し続け、 全国からたくさんの方にお越しいただいております。

そして、ZONE アカデミー卒業生のスタジオを全国よりお問い合わせいただいております。


こういったお声を沢山いただいていることを受けて、ZONEアカデミーで学んだ方々のスタジオ情報等を、ご紹介させていただくための登録フォームを作成しました。


ご自身のスタジオや、活動情報をぜひお知らせください。


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