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高齢者とピラティス

2023/10/1


こんにちは、Wataruです。


高齢者がエクササイズをする利点として…


なぜエクササイズが必要なのか ??

また、ピラティスを指導する際の気をつけるべきポイント!!


についての考察をまとめました。



人生100年時代

人生100年時代に向かっているとも言われる昨今、身近に100歳を超える家族をもつものとして現実味を感じています。


敬老の日を前に厚生労働省は全国の100歳以上の高齢者数を発表。昨年より1613人増え、過去最多の9万2139人になったと発表(53年連続で増加)。


世界でも長寿化が進み、100歳まで生きるのが当たり前になる時代がすぐそこに…。

英国のロンドン・ビジネス・スクールの教授リンダ・グラットン教授の著書「LIFE SHIFT(ライフ・シフト)100年時代の人生戦略」で提唱したのをきっかけに、長寿時代に向けて、従来の社会制度や人生設計を見直そうという動きが広まったものです。


日本はその中にあっても高齢者の割合が20%と世界の中でも高く、それが更に増えていくということです。健康であることはこの100年の人生設計と深く関わる課題です。


江戸時代の平均寿命は50年…それからすると人体とそれを取り巻く環境は進化してきたということでしょう。



厚生労働省webより(人生100年時代構想会議中間報告より引用)

  • ある海外の研究では、2007年に日本で生まれた子供の半数が107歳より長く生きると推計されており、日本は健康寿命が世界一の長寿社会を迎えています。

  • 100年という長い期間をより充実したものにする為には、幼児教育から小・中・高等学校教育、大学教育、更には社会人の学び直しに至る迄、生涯にわたる学習が重要です。

  • 人生100年時代に、高齢者から若者まで、全ての国民に活躍の場があり、全ての人が元気に活躍し続けられる社会、安心して暮らすことのできる社会をつくることが重要な課題となっています。


何歳から高齢者?

医学的に明確な根拠はないながらもWHO(世界保健機構)は、65歳以上高齢者と定義しています。国によっては60歳以上を指すところもあるようです。日本は、高齢者の医療制度において 65〜74歳までを前期高齢者とし、75歳以上を後期高齢者としています。



アクティブ・エイジング

アンチ・エイジングという言葉をよく耳にします。

英語Anti(アンチ)=(意味)反対。敵対。排斥。


個人的にはこのアンチ・エイジングなる言葉には

自然の摂理としての加齢に争い抵抗するようなイメージがあります。


さりとて無策に流れに身を委ねるのも違うと感じます。

しっくりくるのはアクティブ・エイジングなる考え方です。 健康に対してより積極的に取り組みながら心身共に豊かに年を重ねていこうとする能動的で主体的な様子をあらわしたものです。



アクティブ・エイジング世代のリスク

加齢に伴う筋肉量の減少は「サルコペニア」と言われます。また、運動量や活動機会の低下は骨への長軸方向への刺激が不足する事で「骨密度の減少」スピード早めるリスクにつながります。こうした要因から「転倒」による骨折などを心配します。安静を要する骨折から介護に発展することもあるからです。

社会との繋がりが少なくなり心身共に衰える「フレイル」も考慮すべきでしょう。

定期的にピラティスに通い、足を運んで頂く環境、関係や交流の機会があるだけでも貢献できるのでは?と感じています。


いずれのリスク低減にも運動が果たす役割は高く、細やかな配慮と調整による運動であれば一層安心して取り組んで頂けるはずです。

ピラティスは低度から中低度の負荷を提供できることから有効な手段だと考えます。




では、こうした世代へ向けたエクササイズを構成する場合の注意点とはどんなものがあるのかまとめてみます。



プログラミングの視点
  • シンプルかつ、機能的な動作を選択

  • 低負荷で、小さな可動域から始め、徐々に全可動域へと発展させる

  • 頻繁に肢位、体位を変換せずに一つのポジションで幾つかエクササイズをする

  • 四肢を支持する為のプロップ提供

  • 固有感覚受容器への刺激

  • 反復回数を多くする為負荷は低いものにする

  • 可動性をひきだすことに重きをおき、全身の部位を流動的に動かす

  • 手元、足元に不快ない環境配慮として柔らかい素材のものを使用する(フォームグリップハンドル、クッションなど)


またこの他にも関節の炎症や変形などからの個別のニーズに応じて手首や、膝などで荷重支持を回避、変更する場合もあるでしょう。事前に服薬の有無、その影響についてもヒアリングしておくことで必要な配慮を検討する事にもなります。



QOL

人生100年時代とまで言われるこれからの時代に私達それぞれの心を満たす生活の質、人生の質とは?

価値観や環境によって様々であると思います。ただ共通して不可欠なのは我が身の「健康」ではないでしょうか。


それぞれの豊かな日々、Quality of Life を応援するピラティスを今日も提供したいものです。




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