2025/3/1

筋膜研究の進化:最新の発見とその重要性
こんにちは、Wataruです。
あなたはまだ「筋膜は単なる身体の包装紙」だと思っていますか? …
もしそうなら、それは過去の話です。
最新の研究では、筋膜(ファシア/Fascia)が単なる結合組織ではなく、運動機能や健康に深く関わることが明らかになっています。
筋膜研究はどのように進化してきたのでしょうか? そして、運動が筋膜の健康やパフォーマンスにどのように影響するのでしょうか? この記事では、最新の科学的知見をもとに、筋膜の驚くべき役割とその実践的な応用についてお話しします。
筋膜は「第六の感覚」?
筋膜には無数の神経終末があり、特に痛覚や固有受容(体の位置感覚)を司るセンサーが豊富に含まれています。なので…筋膜はただの「支え」ではなく、身体の状態を監視する高度なセンサーなんです。
Fascia Research Congress 2022 の研究によると:
筋膜は痛みやストレスの管理に関わっている
筋膜の柔軟性が低下すると、感覚情報の伝達が滞り、動作がぎこちなくなる
つまり、筋膜をケアすることは、単に「体をほぐす」ことではなく、運動能力そのものを最適化することにつながるのです。

筋膜の「硬さ」と「しなやかさ」
筋膜は適度な張力を保つことで機能します。しかし、長時間座りっぱなしだったり、同じ動作ばかり繰り返していると、筋膜はガチガチに硬くなり、動きが制限されてしまいます。
ここでおもしろい話をひとつ…
筋膜は「水を含むスポンジ」のような性質を持っており、適切に動けば、組織の水分が循環し、しなやかさが保たれます。一方、動かないとスポンジが乾燥するように筋膜も固まり、可動域の制限や痛みを引き起こします。
Schleip et al., 2020 の研究によると:
筋膜をターゲットにしたストレッチ(ダイナミックストレッチ)は、組織の水分保持を改善する
週3回以上の運動を行うことで、筋膜の柔軟性が向上し動作のスムーズさがアップする

筋膜と運動:ベストなアプローチとは?
筋膜を健康に保つためには、どのような運動が最適なのでしょうか?
✔ 動的ストレッチ:関節を大きく動かしながら筋膜に適度な負荷をかける
✔ 筋膜リリース:フォームローラーや手技で筋膜の滑りを良くする
✔ 適度な負荷を伴うトレーニング:スクワットやランジなど、日常動作をベースにした運動に効果がある
*特に「筋膜ムーブメントトレーニング」は、これらの要素を組み合わせた理想的なアプローチ:筋膜を柔軟に保ちながら、可動域を広げ、運動効率を最大化できる
まとめ:筋膜は、運動の「ブラックボックス」
筋膜研究が進化したことで、私たち運動指導者が提供できる価値は一段と高まっています。
クライアントのパフォーマンス向上や怪我の予防に、筋膜の視点を取り入れることで、より効果的な指導が可能になります。
今や、筋膜に関する知識は「オプション」ではなく、運動の世界において、知っているか知らないかで結果が変わる「決定的な要素」です。
筋膜の理論と実践をさらに深く学びたいなら、「The Fascial Movement Course」があります。
筋膜はもはや…「見えない組織」ではなく、あなたの動き、そしてクライアントのパフォーマンスを変える、運動の新たなフロンティアです!!
つい先日、3日間の「The Fascial Movement Course」を開催しました。
コース受講生の声をご紹介。
「部分的に意識するわけではなく、ファシアのつながりを考えながら動くと、こんなにも動きやすくなるのは驚きでした。」
「お客様の動きと痛みの原因が、ファシアにあるということが分かりました。」
「内受容とファシアにこんなにも関係性があることに気づき、今後のクライアントへの指導が変わりそうです。」
「The Fascial Movement Course」次回開催をお楽しみに!
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