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【コラム】キューイングについて考える

キューイングについて考える


2020/9/1


ZONEアカデミーのWataruです。

今回は、キューイングについて考えていきます。


1. ピラティスはどんな種類のトレーニングジャンル?

2. 身体の適切な動きに欠かせないもの

3. 「キューイング」ってなに?

4. 気にしておくといい、キューイングのポイント

5. 最高のキューイングとは




1. ピラティスはどんな種類のトレーニングジャンル?


STOTT PILTES®︎をその特徴からトレーニングの手法の観点より分類すると

Neuromuscular Training という側面をもちます。


直訳すると「神経筋トレーニング」は、神経と筋肉を反応させて、相互にコミュニケーションさせることに重点を置いたトレーニングの様式です。 神経筋トレーニングプログラムは、関節の強度を高めると同時に、適切なバランスと動作におけるテクニックに対する意識を高めるように設計されているものを指します。




2. 身体の適切な動きに欠かせないもの


意識と肉体の間で繰り返される双方向の情報のキャッチボールとも言うべきプロセスに「運動制御」と言うものがあります。


遠心性神経伝達路(中枢から発信される)と求心性神経伝達路(抹消から伝えられる)の二つのルートからの情報を総合して、中枢が数多ある選択肢から最適の戦略を選択して、実行するという仕組みです。



ちょっと堅苦しいですか?

まだ続きがあります。是非最後までお付き合い下さい。




3. 「キューイング」ってなに?


英語で合図やきっかけを意味する言葉に「Cue」というのがあります。

9でもQでもないんです。


ピラティスのセッションでインストラクターがお客様の傍で常に送っている合図や指示全般を指します。神経筋トレーニングを念頭に、運動制御に働きかけるべく常に注意を払っているのがこのキューイングですよね。

人のもつ「感覚」への刺激がキューイングです。 大別すると三つです。


  • バーバル 聴覚刺激

  • タクタイル 触覚刺激

  • ビジュアル 視覚刺激




4. 気にしておくといい、キューイングのポイント


ここではそれぞれの手法と、そのポイントを紹介します。

<バーバル> 

言葉による誘導です。

こちらには解剖学的キューイングやイメージキューイングが含まれます。

ポイント

・解剖学的キューイング:

専門的名称ではなく、簡易に「どこそこの筋肉」などに置き換える。

意外と筋肉より骨や関節のほうが伝わりやすい。

・イメージキューイング:

ユーモアのセンスを加える。季節感や相手の興味に合わせる。

このキューイングではどうしても印象的なフレーズばかりに注意が向きがちです。でもタイミングや順番、情報量、それを発する際のクライアントとの位置関係で大きく変わるのが言葉によるキューイングです。イントネーション、強弱、息漏れ、ボリューム、抑揚も重要です。



<タクタイル> 

触れたり、さするなどして誘導するものです。動かすべき部位や意識すべきポイントに注意を向ける目的で活用します。

ポイント

・部位の形状に合わせた面や点

・言葉によるフィードバックを添える

・手を置く時間、タイミング

また器具やプロップからも触覚刺激は伝わります。

与えた手やプロップに対する期待する状態を伝達することもお忘れなく。

解剖学的な知識を活用して、筋線維の走行や骨格の形状に合わせた手つきが効果的です。





<ビジュアル>

インストラクターのジェスチャー(動き)とポスチャー(姿勢)を活用した、身振り、手振りによる視覚にはたらきかける誘導です。

ポイント

・人から視線の先、指先はとても見られている

・はっきりと明確な動き

・クライアントの視界を意識

視覚と関連の深い頭部の配置などは特に重要ですね。

日常でも私たちは常に姿や動作から情報を読み取ることをしています。

目から飛び込む情報は強く働きます。




5. 最高のキューイングとは


私自身の永遠?というか不断のテーマのように感じます。


どのアプローチも必ず要求されるタスク、身体を動かすべき方向をクライアントが意識し「描写」が出来ることが重要です。


最高のキューイングは、コンテキスト(状況)に依存するものです。

どんな能力の人、どの段階、いつ、どのタイミング、環境、など。。。

最高のキューイングはどれなのか、クライアントの動きが教えてくれます。


遠隔で画面を通じて指導する機会も増えてきた今だからこそ、その力と重要性を感じるのではないでしょうか。

常に創意工夫を重ねて指導の道具であるCueingに磨きをかけたいものです。




P.S.

最後までお付き合い頂きありがとうございます。

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